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膀胱癌

膀胱癌について

膀胱は骨盤内にある臓器で、腎臓でつくられた尿が腎盂、尿管を経由して運ばれたあとに、一時的に貯留する一種の袋の役割をもっています。膀胱には、尿が漏れ出ないよう一時的にためる働き(蓄尿機能)と、ある程度の尿がたまると尿意を感じ尿を排出する働き(排尿機能)があります。

膀胱を含め、腎盂、尿管、一部の尿道の内側は尿路上皮という粘膜でおおわれています。

膀胱癌とは

膀胱癌は、尿路上皮が癌化することによって引き起こされます。そのうち大部分(90%以上)は尿路上皮癌という種類ですが、まれに扁平上皮癌や腺癌の場合もあります。
膀胱癌は画像診断や経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT) による確定診断により、1)筋層非浸潤性癌(表在性癌および上皮内癌)、2)筋層浸潤性癌、3)転移性癌に大別されます。

1) 筋層非浸潤性癌

膀胱筋層には浸潤していない癌です。表在性癌と上皮内癌が含まれます。

表在性癌はカリフラワーやイソギンチャクのように表面がぶつぶつと隆起し、膀胱の内腔に向かって突出しています。この形態から、乳頭状癌と呼ばれることもあります。

表在性癌の多くはおとなしく浸潤しない癌ですが、中には放置しておくと進行して浸潤癌や転移を来す危険性のあるハイリスク筋層非浸潤性癌と呼ばれるタイプのものもあります。

通常、表在性癌の治療はTURBTで行われます。しかし、表在性癌は膀胱内に再発しやすいという特徴があり、再発のリスクが高いと判断された場合には予防的に膀胱内注入療法が実施されることがあります。

上皮内癌は、膀胱の内腔に突出せず、粘膜のみが癌化した状態をいいます。粘膜は上皮とも呼ばれ、上皮内の癌という意味で上皮内癌と呼ばれています。

2) 筋層浸潤性癌

膀胱の筋層に浸潤した癌です。この癌は膀胱壁を貫いて、壁外の組織へ浸潤したり、リンパ節や肺や骨に転移を来す危険性があります。

3) 転移性癌

原発巣の膀胱癌が、他臓器に転移した状態をいいます。膀胱癌が転移しやすい臓器としては、リンパ節、肺、骨、肝臓などがあります。

症状

膀胱癌の症状は、赤色や茶色の尿(肉眼的血尿)が出ることが最も一般的な症状です。また、頻繁に尿意を感じる、排尿するときに痛みがあるなど膀胱炎のような症状を来すこともあります。膀胱癌の場合は、症状が軽い、あるいはこのごろ症状が出現したばかりだとしても、癌の進行がゆっくりで、早期の状態であるとは限りません。症状が出現したときにはすでに筋層浸潤性癌や転移性癌であったということもあります。いずれにしても症状があれば医療機関を受診して、癌かどうかを診断しましょう。癌と診断された場合は、早期に治療を開始することが肝要です。下記に自覚できる主な症状を紹介します。

1) 肉眼的血尿

肉眼的血尿とは、血の色を目で見て認識できる尿のことです。肉眼的血尿は、最も頻度の高い膀胱癌の症状で、一般的に痛みなどを伴わない無症候性です。血のかたまりが出る場合もあります。しかし、血尿があるからといって、必ずしも膀胱癌をはじめとする尿路系の癌があるとは限りません。

数日経過すると血尿が止まるなど一過性の場合がありますが、そうした場合も早めの受診が必要です。

2) 膀胱刺激症状

頻尿や尿意切迫感、排尿時痛や下腹部の痛みなどの膀胱刺激症状が出現する場合もあります。これらの症状は膀胱炎と非常に類似していますが、抗生剤を服用してもなかなか治らないことが特徴です。

3) 背部痛

初発症状になることはまれですが、膀胱癌が広がり尿管口を閉塞するようになると尿の流れが妨げられ、尿管や腎盂が拡張してくることがあります。これを水腎症と呼んでいます。水腎症になると背中の鈍痛(背部痛)を感じることがあります。尿管結石でもこのような症状を呈することがあります。

患者数

膀胱癌は、日本全国で1年間に約20,000人が診断されます。膀胱癌と診断される人は男性に多い傾向にあり、60歳ごろから増加して、高齢になるほど多くなります。

原因・予防

膀胱癌の確立されたリスク要因は喫煙です。男性の50%以上、女性の約30%の膀胱癌は、喫煙のために発生するとの試算があります。

検査

1) 膀胱鏡検査(内視鏡検査)

肉眼的血尿とは、血の色を目で見て認識できる尿のことです。肉眼的血尿は、最も頻度の高い膀胱癌の症状で、一般的に痛みなどを伴わない無症候性です。血のかたまりが出る場合もあります。しかし、血尿があるからといって、必ずしも膀胱癌をはじめとする尿路系の癌があるとは限りません。

膀胱鏡検査は、膀胱鏡(膀胱の内視鏡)を尿道から膀胱へ挿入して行う内視鏡検査です。肉眼的に癌の発生部位、大きさ、数、形状などを確認します。膀胱内視鏡検査の項目もご参照ください。

2) 尿細胞診検査

尿に癌細胞が出ていないかどうかを顕微鏡で見て判定する検査です。尿細胞診検査は陰性、疑陽性、陽性の3段階で評価されます。

判定が陽性の場合には膀胱癌あるいは上部尿路癌(腎盂・尿管癌)が存在している可能性が高いと判断されます。おとなしい表在性癌などでは、癌があっても尿細胞診検査で異常を認めないこともあるため、検査の結果が陰性であるからといって癌がないとはいえません。ほかの検査と併せて判断します。

3) 腹部超音波(エコー)検査

体の表面にあてた器具から超音波を出し、臓器で反射した超音波の様子を画像にして観察する検査です。がんが隆起しているタイプのものは、超音波検査でも診断可能なことがあります。

4) CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィ査

CT検査は腎盂・尿管癌の有無、他の臓器への遠隔転移の有無、リンパ節転移(リンパ行性転移)の診断、周辺臓器への広がりがどの程度かを診断する場合に有用です。

MRI検査は、筋層浸潤癌の判断に使用されます。
骨シンチグラフィでは、骨転移の有無を調べます。

経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)

膀胱癌の確定診断をするために経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)を行います。一般的に全身麻酔もしくは腰椎麻酔で、病変部を専用の内視鏡で生検あるいは切除し、組織を採取します。採取された組織を顕微鏡で見て、癌の種類や筋層に浸潤しているかなどを確認します。

表在性膀胱癌の場合にはTURBTで癌を切除できる可能性が高く、診断と治療をかねた検査になります。TURBTによる組織検査の結果、それ以上の手術は不要と判断されることがあります。

また、ハイリスク筋層非浸潤性膀胱癌の場合には、最初のTURBTで完全切除と判断されても、癌が筋層内に残っていることがあり、もう一度TURBT(2nd TURBT)が実施されることがあります。

治療

各種の画像診断とTURBTによる組織検査の結果を基に、患者さんの希望や年齢、合併症などを考慮した上で癌の治療法が決定されます。

筋層非浸潤性癌に対しては、2nd TURBTや抗がん剤あるいはBCG(ウシ型弱毒結核菌)を生理食塩水に溶解して膀胱内に注入する膀胱内注入療法が行われる場合があります。

筋層浸潤性癌に対しては、骨盤内のリンパ節郭清(かくせい)を伴った膀胱全摘除+尿路変向術(外科治療)や放射線治療が行われます。ただし、筋層非浸潤性癌の場合でも、進展や転移のリスクが高いと判断される場合には、筋層浸潤性癌に準じた治療が行われることもあります。

転移性癌の場合には、全身抗癌剤治療(化学療法)が行われます。全身抗癌剤治療は筋層浸潤性癌の治療の前や後にも補助的に使用されることがあります。



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